メルマガ あなたの家でできる『陶芸教室』特別企画☆信楽の若手女流陶芸家、矢部美季子さん初登場!
矢部さんは信楽で7年間修業の後、平成13年に独立。そのやさしい顔立ちとは違い、はっきりと目標を定めて生きるタイプ
平成15年〈2003)6月26日掲載
English version is HERE!(Oh!wait a second!No, I can't wait!!)
メルマガあなたの家でできる『陶芸教室』は今年で丸3年!いつも簡単にとうげいに取り組めるようなフレッシュな話題を提供し続けています 特別企画
とってもきらきらした眼が印象的な信楽の女流陶芸家、矢部美季子さん今回は信楽の女流作家として活躍されている矢部美季子さん(28)を取材しました。取材は今年2月、初めての個展をされた信楽町、陶成アートギャラリーにて行いました。矢部さんは京都府城陽市出身。京都嵯峨美大でデザインを選考してました。課題で初めて土に触る機会を得て、造形の楽しさに惹かれたようです。

『土は他の工芸に比べて設計図など必要ないので、わたし向き!と思いました』卒業後、信楽へ。大手製陶所を2年経て、窯業試験場(訓練校ですね)に1年通います。それから以前メルマガでも紹介した、『器の店 連月』で生産と製作スタッフの仕事に就き、さまざまな角度からやきものを学びました。

矢部美季子のやきもの初個展、信楽町のギャラリー 『信楽の暖かい土味が好きだったので是非信楽で学びたい!と思ってましたが、どこから入っていけばいいのか暗中模索してました。町内にある工房とギャラリーをいっしょにされている作家さんのところに見学に行ったとき、自分の作品を自分のギャラリーで販売するスタイルに憧れ、こんな風になりたい!と強く思いました』

全部で7年間の修行の後、平成13年に独立。実家に近いところに開窯されました。

陶成アート・ギャラリー(滋賀県信楽町長野)にて初の個展
入り口に自筆の看板↑。。粋ですね(^^)
陶成アートギャラリーの店内、信楽(しがらき)だけではなく、魅力ある地方の陶芸家の作品がズラリ☆
『ガス窯 0.5M(3)リューベを使ってますが、現在もしている黒の釉薬を表現できるようになるまで、そんなに長い時間かかりませんでした。7年間信楽で働いていましたから、いろんな作家さんに話を聞いて実戦に即した、目からウロコのようなコツを教わることも多くありました。』話を聞いていると、おだやかな顔立ちとはちがって、なんでも計画的にやりこなす、しっかりした人の印象を受けます。しかし、こと制作そのものについては違ったマインドを持っているようです。
しがらきやきの美しさを今に伝える、矢部美季子さんの陶器食器
笑顔がとてもかわいい信楽のとうげいか、やべみきこさん☆『作るのは、そのとき感じたものを、感じたままにまかせて作りたいんです。人それぞれ同じものを見ていても感じていることは違いますよね。私は私だけにしか感じ得ないものを、作品で表現したい。また、それが表現できたとき、自分で自分を誉めたくなります。あぁ、わたしでいてよかったなぁ・・・・と。』

関西人独特のボケをかましながら話されますが、楽しい方ですね(^^)彼女は感じていることを的確に意識化することが得意なようです。そのことは具体的な事象となって現れています。昨年より、夏は京都の五条坂陶器祭りに参加されていますが、『どうしても出したい』と考えて、申し込んだところ、50年間出展されていた作家さんが引退されるのでということで、とてもいい場所をゲットされました。この話を聞いたとき、すごいなぁ、さすが矢部ちゃん!とただただ脱帽するしかありませんでした。いつも浮草のようにふわふわっと生きている私とはかなり違いますね(^^;)

白いうつわはとても夏向きですね。しがらきのとうげいか、矢部さんのテーブルウェアお話を聞いていて、忘れかけていた「創造の原点」のようなものを彼女の生き生きとした眼から感じることができました。次回個展が8月30日より2週間、

信楽町内ギャラリー陶園(とうえん)

にて開かれます。どんな個展になるのか、私も楽しみにしています。このギャラリー陶園(とうえん)で私も来年正月から、1ヶ月間個展をします。今度はあかりではなく酒器を中心に作成し、

『そんな男の一献(いっこん)展』

と題して開催します。相変わらず殻に囚われないハルマゲドンな個展にするつもりです。楽しみにしてください。(^◇^)
  • 矢部美季子 信楽焼き陶芸家
  • しがらきやき、とうげいか、やべみきこ。現在は京都府で製作中。
  • 京都府相楽郡精華町下狛中垣内9-29
  • Tel&Fax 0774-93-0916
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